唐破風をもった天守


今日のテーマはこちら!










前回に続きまして、唐破風のお話し。


犬山城天守には、ヒジョーに特徴的に唐破風があるよって話をしました。


今回は、


それがどれぐらい特徴的に見えているのか?


犬山城天守のビジュアルを左右するぐらいの存在感のものなのか?


を知るために、


他の現存12天守の例を見てみましょう。







まずは、香川県丸亀市に現存している


丸亀城



こういう天守ですね。


三重三階の天守です。 現存です。


均整のとれた見事な形式。 1ミリの狂いもないぐらいに逓減(ていげん)されています。


層塔型天守の一番シンプルな形と言ってもいいぐらいでしょうね。



おっと、唐破風に目が行きました?



では、こちらはどうですか?


丸亀城と言えば石垣。


全景がカメラに収まらないぐらい。


それぐらい、高石垣がすごいことになってます。


これは、一見の価値ありですよ!


ため息が出ます(笑)



で、石垣と天守を1枚に入れるとこんな感じ。


おっと、唐破風に目が行きました?



丸亀城は石垣の城と呼ばれるぐらいに石垣がすごいし、


その大きさに対して天守が小さいし、すごくシンプルなので


唐破風に目があまりいきませんよね。



犬山城天守ほどのインパクトはない。と思います。



では、次はひこにゃんがいる彦根城。







彦根城は、滋賀県彦根市にある現存天守であり、国宝でもある。


ひこにゃんは相変わらずの人気ぶり。




なんかいっぱい破風がありますよね。


入母屋破風、切妻破風、唐破風、千鳥破風。


種類も多いし、数も多い。


どんだけつけとんの?


っていうぐらい、破風が付いてる。



だから、派手だなぁとか、すごいなぁとか、そういう印象になる。


まぁ、破風には目が行くけど、唐破風だけに目が行くわけでもなく、

もしかすると唐破風はだいぶ薄い存在かもしれない。


そんな彦根城です。



つぎは天守じゃないけど、金沢城の五十間長屋と橋爪続櫓、菱櫓。






金沢城には天守がありませんが、

二の丸五十間長屋と橋爪続櫓、菱櫓が来るものを待ち構えています。


圧巻です。


ちょっと天気が悪くて、空がグレーですがご勘弁を。




唐破風がいっぱい付いてるのわかります?




ほら。


これ実は、石落としの間。


いわゆる出窓です。


金沢城では 「出し」 と呼ぶそうです。


普通は、出窓を唐破風にしたりはしない。


だって、実戦のための防御設備だから、本来は機能性重視。



だから、丸岡城みたいにぽっと出てて庇が付いてるだけ。



ね。


下からの写真だから見えにくいかもしれないけど、

庇が付いてるだけ。



それに比べて金沢城は、唐破風になっている。

これは、金沢城を居城にしていた前田家が美を追求した結果、唐破風になったらしい。


だから、結構目立つ。

目立つけど、他にも目が行くところが盛りだくさんだから、

唐破風には目が行きにくい。


というか、全体の 「美」 に目が行ってしまう。







ということで、あらためて犬山城天守を見てみましょう。



ほらね。


やっぱり唐破風に目が行きますよね。


っていうか、全体の印象を唐破風が持って行ってるって感じ。



そう言われると、そんな気がしてきましたよね?(笑)




そんなこんなで、犬山城以外の天守+αで比較してきました。

いかがだったでしょうか?



他の天守も知ることで、犬山城の魅力を再発見することができるんです。


ぜひ皆さんもほかの天守にも足を運んで見てみてくださいね。




以上、唐破風講座でした。



では、また次回をお楽しみに~~!





2017年4月5日

たかまる。





※ 写真はすべてたかまる。が撮影したものです。

 ※ 図はすべてたかまる。が描いたものです。  

※ 著作権などはすべてたかまる。が所有しています。無断使用などは固くお断りします。

たかまる。

犬山城のことを 『バシバシ』 お届けする、専門サイトです。

0コメント

  • 1000 / 1000