「ぼうろうがた」と読みます。
望楼型
「ぼうろうがた」と読みます。
これ、何のことかと言うと、天守の形のこと。
天守には、
望楼型、層塔型
の2種類があります。
望楼型は、入母屋造りの1階または2階部分に、
その名の通り「望楼」をチョコンと乗っけたもの。
犬山城は、
望楼型。
2層部分が入母屋造りになっています。
その上に、望楼が乗っているのが良くわかりますよね。
望楼は、いわゆる物見台です。
高欄もついているので、犬山城は非常にわかりやすいです。
理想的なというか、典型的なというか、
そういう望楼型の天守でございます。
犬山城は、そういう意味できれいなお城ですよね。
一方で、層塔型は名古屋城とか。
石垣の上に1層を載せ、その上に逓減(ていげん)させた層を重ねていきます。
逓減とは、少しずつ小さくしてくこと。
三重塔とか、五重塔とか、そういった寺院なんかが層塔型ですね。
同じ形の、というか長方形の層が積み重ねられていますので、
フォルムとしては非常にきれいです。
下層から上層まで、デザインに一貫性が出ますから、
とても美しいですね。
しかし、逓減させた層を積み重ねていくため、
とても正確な方形にしなければいけません。
そうしないと建物が歪んでしまうから。
しかも、正確な方形にするために、石垣も正確な方形にしなければいけません。
だから、石垣の技術が低かった時代は層塔型天守は存在しません。
石垣の技術がぐんぐん上がってきた戦国末期。
いわゆる織豊期。
これ以降に層塔型が登場します。
なので、層塔型天守を見れば織豊期以降だなぁということは察しがつきます。
さて、一方の望楼型ですが、入母屋造りの上に望楼を載せるため、
下層の部分は層塔型のような正確な方形じゃなくても大丈夫です。
入母屋造りの建物は、
台形だろうが、多角形だろうが、変形してようが
建てれちゃいますから。
だから、望楼型天守は多様性に富みます。
いろんな形があるということ。
だから、おもしろい!!
ちょっと長くなったので、今日はここまで。
続きは次回にします。
2017年1月11日
たかまる。
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